2009年5月19日火曜日

SOA教育の出発点はどこに

こちらは今朝の日経本紙でも掲載された記事だが、日本IBMが次世代設計手法
としてのSOAを普及させるためのコミュニティ「パートナー・コミュニティー」を
設立するという。IBMはSOAに関して自分がかかわっていた/現在かかわっている
企業とは違うがSOAの日本での現状を考えると、このような形でもSOAという文字が
本紙に掲載されること自体は嬉しいことだ。とは言え、相変わらず「米~ノウハウを」
「次世代」というリテラシー格差や未来性を、わざとらしい「だという」という語尾でしか
表現できないこの日本を代表する経済新聞の状況をなんと言えばいいのだろうか。
Googleの検索サービスが新聞に及ぶと困るのは、日経とそこに掲載された企業
なのかも知れない。なにせ毎回初めて黒船が来たかのように報道しくれるのだから。

SOAに関して、次世代に必要なのはツールではなく、設計思想教育かと思う。特に
日本の場合はエンジニアはwebエンジニアやクライアントツールのエンジニアから
キャリアを始める場合が多く、SOAというとWSDLのサーバである、くらいにしか
思われていない。そしてそれなら、手で書いても同じだと。
SOAをツールとして取り扱ううちは多かれ少なかれ同じだろう。本来の
サービスに柔軟に対応できるという観点から、システム統合粒度やサービス階層化の
ディスカッション、企業セキュリティとの統合設計方法、プロジェクトを「創造」する
際のテンプレート、Web 2.0をアイコンが動くだけのものにしないためのユーザ
プロファイルとの統合やBIとの連携などが体系だてられ、顧客と技術者、技術者
間同士で意識交換できるための教育が行われる仕組みであれば素晴らしいことかと思う。
これらはSOAを本格的に利用した際に重要な前提や有効な活用方法であると
ともに、学習に際して特定なツールを必要とせず、ITをより効率的に活用するための
将来的にも重要な基礎になるからだ。

記事中の「製品の融通も視野にいれる」というあたりが、とても真逆な香りをかもし
出していて、そうはならないのだろうけど。

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