2009年3月29日日曜日

悪童とルーレットの魔術師:今節のサッカーより

まずは、日本代表、勝利おめでとうございます!

内容については、前半が良かったという評価と、後半に改善された、という見方の二つ
あるようだけど、私は前者。前半の飛ばしすぎと緊張の緩みで特に後半20分以降
は両チームとも「間延び状態」だったような気がする。内田のまだまだ伸びしろを感じ
させる攻撃参加はあったけど。今まではそのような状態で、ふと失点してしまう
ケースが度々あったが、昨日のディフェンスの集中力はとても高かったと感じた。川口
ほと奇抜さやキャプテンシーはないけど、こういう展開での楢崎はとても安定して
いるので、安心だったし。

前半が良かったといっても、ミッドフィルダーまでの話。フォワードに関しては、正直
あの両チームの素早いボールタッチの試合展開についていけない技術力の低さを
露呈してしまったかのようだ。バーレーンのディフェンダーは明らかに日本フォワードの
ファーストタッチ後の、体から一度離れるボールを狙いに行っていた。しかも自分達の
背の高さを警戒して、日本がグラウンダーを多用するのも読んでいた中で。

で、一言言いたい。

「大久保、悪童の心を取り戻せ!」

試合開始後、挨拶代わりにとりあえず目の前のディフェンダーの顔めがけて打って
おくような、あの攻撃心はどこへいってしまったのか、という感じだ。いや、審判もマーク
している「輩」なので、本当にそうして、一発レッドカードをもらわれても困るんだが、
少なくとも昨日一番の活躍シーンが内田へのワンタッチでのボレーパス、というのは
ないんじゃない?マジョルカでアランゴ達と定位置争いをしていたころのあの野心
むき出しの自分、という引き出しをもう一度出してきてもいいんじゃないのかな。


他方、遠藤のあのマルセイユルーレットならぬ「大阪ルーレット」には相変わらず鳥肌
が立った。ガンバファンの間ではその後のパスまでを含めて「ヤットルーレット」だ
そうだが、相手がボール奪取に来たときに360度回ってその前にぽっかりとスペース
が空くのを見るだけで即手羽先一丁分だ。岡田監督の当初掲げていた「接近」が近代
サッカーの立派な攻撃の一部であるのを日本で具現化している貴重なプレーヤー。
ちなみに某キー局付きサッカー解説者は「だいたいサッカーで接近する、なんて
言葉は聞いたこともない」と就任当初の岡田監督を揶揄していたが。世間は
忘れているかも知れませんけど、まだまだしばらく思い出させられることになりそう
ですよ。

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