チャンピオンズリーグ優勝おめでとうございます。
今日はバルサを褒めまくり、ということで。
イニエスタ
彼についてはこのブログで何度も触れてるが、現代の奇跡としか言いようがない。
シャビ
イニエスタの奇跡の舞台を演出しているのは彼だ。誰もイニエスタをまねることは
できないが、シャビはチームにイニエスタが必要とする間を提示してみせ、それに
よってサブのメンバーがポジショニングの学習をできるようにするとともに、
イニエスタからのフィードを受けたり、イニエスタの逆サイドで決定的な仕事を
こちらもいとも簡単にこなしたりもする。彼らの間で不用意なパス交換がほとんど
ないことがそれらを象徴的している。
華麗なるスリートップ
アンリ、エトー、メッシのスリートップに関してももはや何も言うことはないだろう。
ダニエウ・アウベス
正直セビリア時代にはここまで献身さと戦術眼を伴った選手だとは思わなかった。
サイドは違うが、ブラジル人の攻撃型サイドバックというとロベルト・カルロスを思い
出してしまうが、あと数年もすれば彼がその代名詞となる時代が来る予感がする。
グアルディオラ監督
新人の監督が国内トーナメント、国内リーグ、ヨーロッパ一の3冠をしかも冬季の
戦力補強なしで成し得た、というのは過去例がないのではないか。自身もバルセロナの
カンテラ出身であり、頭の天辺から足のつま先までバルセロナ一色のこの監督は、この
成果を信じていたかのように、リーグ開始前に献身さ、戦術眼、選手に見合った出場
機会などを軸に大幅な選手移籍を行う(ロナウジーニョ、デコ、ザンブロッタ、
ドス・サントスなどを放出し、ダニエウ・アウベス、ケイタ、ピケ、フレブを獲得)。
加えてセルジ・ブスケツら何人かをカンテラから引き上げた後は、チームを固定し、
選手間の相互の戦術理解一本に焦点を絞ったことが功を奏した。その過程の中で
エトー、グジョンセンには起用条件を明示して残留の判断を選手側に委ねることも
行った。これなどは経営者目線からするとなかなかできることではない。
プジョル
今の体型からは想像できないが、少年時代にひ弱だった彼は木組みの台にタイヤを
載せて引くことにより、頑丈な体型を作ったという。グアルディオラの選手登用の基準
は戦術眼だが、それとは別に明確に「献身さ」=「キャプテンシー」という枠が1枠ある。
そしてそれは彼だけが望んでいることではなく、スペイン国民が望んでいることだ(彼は
スペイン代表チームのキャプテンでもある)。これから引退までの間彼を上回る能力を
持つディフェンダーがチームに参加することは多分にあるだろうが、彼はそれでも
チームキャプテンとしてあり続けるだろう。
マルケス
単に好きな選手なので(笑)。チームが異なれば絶対的なアンカーとしてビジャ・
レアルのマルコス・セナのような活躍ができると思うのだが。あと怪我が多いのも少々
問題か。鹿島のマルキーニョスと同様「この人いい人そうに見えるイレブン」には
ぜひとも選びたい。
2009年5月19日火曜日
リーグ優勝よりもCL:今節のサッカーより
プレミアリーグの優勝がマンチェスター・ユナイテッドに、リーガ・エスパニョーラの
優勝がバルセロナに決定しました。
今節引き分けても優勝という状況で、ユナイテッドはホームですでに単独4位が決定
しているアーセナルとの1戦。両チームとも中盤でのチェックでは厳しさを見せるもの
の、0-0での引き分けにて終了。それでもファーガソン監督にしてみれば過去
10回の優勝のうち、ホームで決めることができたのがたったの1度だったとのこと、
まずは安堵の様子。同じチームの監督を23年務め、うち11回リーグ優勝というのは
サーの称号に本当にふさわしいものだと思う。
バルセロナのリーグ優勝はさらに肩透かし的に決まった。2位のレアル・マドリードが
引き分け以下なら優勝という状況で、土曜日そのレアル・マドリードが来シーズンの
チャンピオンズ・リーグ出場(4位以上)を賭けるビジャ・レアル相手に2-3で敗退し、優勝が
決定。これを受けて急遽日曜日のマジョルカ戦アウェイを完全な飛車角抜きで臨んだ
グアルディオラ監督だったが、ホームの意地を見せたマジョルカ相手にやはり1-2で
敗退。膨大な量のカードを配給することで有名なイトゥラルデ・ゴンザレス主審が、
終了間際に極めてフェアにエトーへのPKを取り、それをエトーがはずした、という
一連のシーンが一番の見せ場だったかも知れない(しかし、ここぞとばかりゴンザレス
さんをアップにするスペインのカメラセンスって一体(笑))
ユナイテッドもバルセロナも、もう気持ちはチャンピオンズリーグ最終戦に行っている
ようだ。ユナイテッドにとっては2年連続世界制覇に向けて負けられない一戦。
バルセロナはリーグ優勝、国王杯優勝と合わせたスペイン史上初の3冠に向けて。
ガチンコ対決は5月27日ローマ、オリンピアスタジアムにて。
優勝がバルセロナに決定しました。
今節引き分けても優勝という状況で、ユナイテッドはホームですでに単独4位が決定
しているアーセナルとの1戦。両チームとも中盤でのチェックでは厳しさを見せるもの
の、0-0での引き分けにて終了。それでもファーガソン監督にしてみれば過去
10回の優勝のうち、ホームで決めることができたのがたったの1度だったとのこと、
まずは安堵の様子。同じチームの監督を23年務め、うち11回リーグ優勝というのは
サーの称号に本当にふさわしいものだと思う。
バルセロナのリーグ優勝はさらに肩透かし的に決まった。2位のレアル・マドリードが
引き分け以下なら優勝という状況で、土曜日そのレアル・マドリードが来シーズンの
チャンピオンズ・リーグ出場(4位以上)を賭けるビジャ・レアル相手に2-3で敗退し、優勝が
決定。これを受けて急遽日曜日のマジョルカ戦アウェイを完全な飛車角抜きで臨んだ
グアルディオラ監督だったが、ホームの意地を見せたマジョルカ相手にやはり1-2で
敗退。膨大な量のカードを配給することで有名なイトゥラルデ・ゴンザレス主審が、
終了間際に極めてフェアにエトーへのPKを取り、それをエトーがはずした、という
一連のシーンが一番の見せ場だったかも知れない(しかし、ここぞとばかりゴンザレス
さんをアップにするスペインのカメラセンスって一体(笑))
ユナイテッドもバルセロナも、もう気持ちはチャンピオンズリーグ最終戦に行っている
ようだ。ユナイテッドにとっては2年連続世界制覇に向けて負けられない一戦。
バルセロナはリーグ優勝、国王杯優勝と合わせたスペイン史上初の3冠に向けて。
ガチンコ対決は5月27日ローマ、オリンピアスタジアムにて。
2009年5月3日日曜日
もしもバルサが会社なら:今節のサッカーより
伝統のクラシコがよもやの2-6でバルセロナが一方的に勝利という形で終わった。
フアンデ・ラモス監督にはバルセロナ対策に2つのお手本があった。引いて守るという
チェルシー(CL準決勝第1試合:0-0)案をとらずに、既報通り攻撃的な素早い
チェックでカウンターというバレンシア型を採用した。先取点を取るもののその後3点
返され、さらには2-4となった段階で、選手にもサンチャゴ・ベルナベウの観衆にも
もはや戦意が残ってなくて、後の2点はおまけのようなものだった。結果として
ノーガード的な戦いに終わってしまった試合、フアンデにとって予想外のシナリオでは
なく、想定されたうちの最悪のシナリオだったに違いない。攻撃の軸を相手の弱点の
左サイド(アビダル)に当て、ロッベンとセルヒオ・ラモスで右サイドから攻めあがる
ことは有効だったが、結果としてバルセロナの左の攻撃スペースをアンリに受け渡して
しまった。ちなみにレアル・マドリードの各得点の直後(4分後、2分後)に
バルセロナは得点を返していて、その2点はともにバルセロナの左サイドから
アンリによる。自身のヘディングで2点目を決めて、直後にアンリに決められた
セルヒオ・ラモス。しかも前半の早いうちに1枚イエローカードをもらってしまい
アンリへフィジカルなディフェンスができなくて易々と抜けられるシーンが何度も
あった。つまり試合はまるでセルヒオ・ラモスと心中をしたような呈そうだった。
同様に世界を代表する超攻撃的右リテラル(サイドバック)である、相手方の
ダニエウ・アウベスは試合が「成立っている」間は非常に静かだった。非活性な逆
サイドのため画面にはほとんど映し出されなかったが、レアル・マドリードのアビダル
狙いがわかった後バルセロナはセンターラインの左よりのイニエスタ、プジョルを
より左サイドの守備に充てていたのは見て取れたので、ダニエウ・アウベスはより
センターの守備意識でポジショニングに努めていたことが容易に想像できる。簡単な
事のようだがチームが個人主義や形骸的な機能主義に囚われている状態では相互理解に
基づいた状況判断は生まれないし、リテラシとしての戦術眼が低いと、相互理解の場の
次元も高まらない。試合が「崩壊」した後、解き放たれた彼はサイドハーフ付近で
例によって高いボールコントロールで相手ファンをいらいらさせ、追加の2点のビルド
アップにも貢献した。
バルセロナのグアルディオラ監督の頭の中にはバルサの選手であるための要件として
相互理解力とそれを支える戦術眼を重要視しているのは明らかだろう。形骸的な
機能主義に陥っているのは他のサッカーチームだけではなく、世界的な企業の傾向かも
知れない。グアルディオラ思想の中で選手が学んだことから、企業の営みに活用できる
ようなポイントを探しだすことは、以前、日本人がオシム前代表監督に求めたような
「組織改革のためのネタ探し」と同程度以上には価値があることかも知れない。
理想のマネージャ像へのアンケートにグアルディオラの名前を挙げる人なんて日本では
まずいないだろうけど。もしリーガだけでなく、チャンピオンズリーグ、国王杯の
3冠を達成したら、多少票は増えるのかな。
フアンデ・ラモス監督にはバルセロナ対策に2つのお手本があった。引いて守るという
チェルシー(CL準決勝第1試合:0-0)案をとらずに、既報通り攻撃的な素早い
チェックでカウンターというバレンシア型を採用した。先取点を取るもののその後3点
返され、さらには2-4となった段階で、選手にもサンチャゴ・ベルナベウの観衆にも
もはや戦意が残ってなくて、後の2点はおまけのようなものだった。結果として
ノーガード的な戦いに終わってしまった試合、フアンデにとって予想外のシナリオでは
なく、想定されたうちの最悪のシナリオだったに違いない。攻撃の軸を相手の弱点の
左サイド(アビダル)に当て、ロッベンとセルヒオ・ラモスで右サイドから攻めあがる
ことは有効だったが、結果としてバルセロナの左の攻撃スペースをアンリに受け渡して
しまった。ちなみにレアル・マドリードの各得点の直後(4分後、2分後)に
バルセロナは得点を返していて、その2点はともにバルセロナの左サイドから
アンリによる。自身のヘディングで2点目を決めて、直後にアンリに決められた
セルヒオ・ラモス。しかも前半の早いうちに1枚イエローカードをもらってしまい
アンリへフィジカルなディフェンスができなくて易々と抜けられるシーンが何度も
あった。つまり試合はまるでセルヒオ・ラモスと心中をしたような呈そうだった。
同様に世界を代表する超攻撃的右リテラル(サイドバック)である、相手方の
ダニエウ・アウベスは試合が「成立っている」間は非常に静かだった。非活性な逆
サイドのため画面にはほとんど映し出されなかったが、レアル・マドリードのアビダル
狙いがわかった後バルセロナはセンターラインの左よりのイニエスタ、プジョルを
より左サイドの守備に充てていたのは見て取れたので、ダニエウ・アウベスはより
センターの守備意識でポジショニングに努めていたことが容易に想像できる。簡単な
事のようだがチームが個人主義や形骸的な機能主義に囚われている状態では相互理解に
基づいた状況判断は生まれないし、リテラシとしての戦術眼が低いと、相互理解の場の
次元も高まらない。試合が「崩壊」した後、解き放たれた彼はサイドハーフ付近で
例によって高いボールコントロールで相手ファンをいらいらさせ、追加の2点のビルド
アップにも貢献した。
バルセロナのグアルディオラ監督の頭の中にはバルサの選手であるための要件として
相互理解力とそれを支える戦術眼を重要視しているのは明らかだろう。形骸的な
機能主義に陥っているのは他のサッカーチームだけではなく、世界的な企業の傾向かも
知れない。グアルディオラ思想の中で選手が学んだことから、企業の営みに活用できる
ようなポイントを探しだすことは、以前、日本人がオシム前代表監督に求めたような
「組織改革のためのネタ探し」と同程度以上には価値があることかも知れない。
理想のマネージャ像へのアンケートにグアルディオラの名前を挙げる人なんて日本では
まずいないだろうけど。もしリーガだけでなく、チャンピオンズリーグ、国王杯の
3冠を達成したら、多少票は増えるのかな。
2009年4月26日日曜日
あれやこれや:今節のサッカーより
ブログ的には分けた方がいいのだろうけど、なにせ不精で(苦笑)。
10試合出場停止
第32節ののリーガは4月22日のミッドウィーク開催。2位のレアルマドリードは
ホームでヘタフェ戦。試合はよもやの展開で途中出場のグティの神がかり的なミドルで
86分に同点とした後、ロスタイムのイグアインのゴールによりかろうじて逆転勝利
した。終始アウェイのヘタフェに掻き回される中、「事件」は同点後の87分に発生
する。レアルマドリードのぺぺが、抜かれたエスケーロをペナルティエリア内で後ろ
から押し倒しただけでなく、倒れたエスケーロに2発のキックを見舞わせた。1度
エスケーロを気遣うが、当然のようにその後ヘタフェの選手に囲まれ、画面には
写らなかったが、その後密集の中でさらに1発あったとする報道もある。
その後の第34節のクラシコを前にして、カシージャスとカンナバーロの2人で
AS誌のインタビューにも答え、ディフェンス面の準備万端さを協調したレアル
マドリードだがそれはチーム内の動揺の裏返しだろう。
しかし10試合の停止って…。その後のインタビューで、本人は「今はサッカーを
やる気にならない」と答えたようだが、チームにすれば来期にまたがり9月くらいまで
試合に出れない選手をどのように扱うか、真剣に考えざるを得ないだろう。場合に
よってはユベントスに復帰の決まったカンナバーロの穴も含め、全く新しいコンビの
ストッパーで来シーズンを臨むことになりそうだ。
キレキレのイニエスタ
同節からバルセロナはアングリル(今シーズンから始まった連続した強豪チームとの
マッチング)に入り、セビージャとホームで戦った。自ら先制ゴールを決めた
イニエスタの大活躍により、4-0と戦前の好試合の予想を裏切る大勝で終えた。
イニエスタについては、下記の某携帯サイトへの書き込みが全てを物語っていると思う。
「イニエスタは万能ではない。全能ですね。」
Jリーグの今後をあり方見た
4月25日の磐田-京都戦(3-2で磐田が勝利)は、正直「流し」で見ようかと
思っていたが、両チームの非常に運動量の多いサッカーに目を奪われた。以前より
体型の点での日本のサッカーのスペイン化的な方向性についてここで書いているが、
特に前半はスペインサッカーのお株を奪うかの素早い展開でとても楽しめた。京都に
ついては精度の面で、磐田については素早く攻め込まれた際のディフェンスの対応
面で、かつ双方とも後半とのペース配分で課題を抱えているように見えるが、改善
できるポイントなので、今後も期待できそうだ。
にしても、スタート時のグダグタの状態から、イグノ加入後2連勝とした磐田に見る
ように、最近よく言われる韓国人ストライカーと日本のパスサッカーの相性の良さは
一理あると思う。チームのアジア人枠をもう1人増やすと、我々はさらに
スペクタクルなサッカーを楽しめるかも(いつまでたっても日本人ストライカーが育成
されない等、問題はあるだろうけど)。
「涙がでます」
第33節のバルセロナは一転してアウェイでバレンシアと2-2の引き分け。連勝記録
は7で終わった。バレンシアのホーム、メスタージャのハイビジョン放送はいつ見ても
神々しい。サンチャゴ・ベルナベウが「壁」、カンプ・ノウを「歓」とすると、
メスタージャは「光」だ。複雑な展開ゆえ、試合のMOMはと聞かれると即答は難しい
が、放送としてのMOMは解説の安永さん。ちょうどスペインから取材帰国直後という
ことで、レアルマドリードのファンデ・ラモス監督が次節のクラシコにどのように臨む
か、という話題から入った放送はバレンシアがどのようにバルセロナの攻撃を防ぐかに
焦点をあて、事実ウナイ・エメリ監督によって事前に計算された全員守備から
カウンター、という戦術通りに試合が進む(まぁ、2年前までのバレンシアであれば
「らしい」展開だ、というだけかも知れないが)。比較的バルセロナ寄りの進行が多い
WOWOWだが、この試合の放送は完全にバレンシアのホームだった。前半24分に
イニエスタとメッシのワンツーによって芸術的なゴールを決められると、「ここまで
頑張ってもダメか」感を伝え、その後43分にマドゥーロ、45分にパブロ・
フェルナンデスの連続ゴールで逆転した際に安永さんが繰り返し漏らした言葉がそれ。
こちらまで泣きそうになった。テレビでのサッカー解説に与えらる行間には、感情
むき出し形と、冷静解説形があると思うが、戦術を芸術として表現できるスペースが
与えられるというのはさすが専門性の高いWOWOWならではというところだろう。
ちなみに、試合後のエメリ監督は「満足しているが、できれば3点目に向けて後半
もポゼッションを高めたかった」とコメントしている。残念ながら(?)、アンリを
温存し、イニエスタを左WF(前節はメッシに替わり右WFで大活躍)に置いた戦術が
機能していなかった前半から、アンリを投入し、イニエスタを後ろに下げて通常布陣に
戻した後半にバルセロナが息を吹き返したとも見て取れる。今シーズンのバルセロナは
やはり圧倒的に強いのだ。
追加として、放送のハーフタイム中の特集は2004年当時のメッシ(16才)と
ボージャン(13才)。カンテラ(下部組織)で修行中の2人の対談はとても貴重な
ものになると思うので、再放送等お見逃しなく。
10試合出場停止
第32節ののリーガは4月22日のミッドウィーク開催。2位のレアルマドリードは
ホームでヘタフェ戦。試合はよもやの展開で途中出場のグティの神がかり的なミドルで
86分に同点とした後、ロスタイムのイグアインのゴールによりかろうじて逆転勝利
した。終始アウェイのヘタフェに掻き回される中、「事件」は同点後の87分に発生
する。レアルマドリードのぺぺが、抜かれたエスケーロをペナルティエリア内で後ろ
から押し倒しただけでなく、倒れたエスケーロに2発のキックを見舞わせた。1度
エスケーロを気遣うが、当然のようにその後ヘタフェの選手に囲まれ、画面には
写らなかったが、その後密集の中でさらに1発あったとする報道もある。
その後の第34節のクラシコを前にして、カシージャスとカンナバーロの2人で
AS誌のインタビューにも答え、ディフェンス面の準備万端さを協調したレアル
マドリードだがそれはチーム内の動揺の裏返しだろう。
しかし10試合の停止って…。その後のインタビューで、本人は「今はサッカーを
やる気にならない」と答えたようだが、チームにすれば来期にまたがり9月くらいまで
試合に出れない選手をどのように扱うか、真剣に考えざるを得ないだろう。場合に
よってはユベントスに復帰の決まったカンナバーロの穴も含め、全く新しいコンビの
ストッパーで来シーズンを臨むことになりそうだ。
キレキレのイニエスタ
同節からバルセロナはアングリル(今シーズンから始まった連続した強豪チームとの
マッチング)に入り、セビージャとホームで戦った。自ら先制ゴールを決めた
イニエスタの大活躍により、4-0と戦前の好試合の予想を裏切る大勝で終えた。
イニエスタについては、下記の某携帯サイトへの書き込みが全てを物語っていると思う。
「イニエスタは万能ではない。全能ですね。」
Jリーグの今後をあり方見た
4月25日の磐田-京都戦(3-2で磐田が勝利)は、正直「流し」で見ようかと
思っていたが、両チームの非常に運動量の多いサッカーに目を奪われた。以前より
体型の点での日本のサッカーのスペイン化的な方向性についてここで書いているが、
特に前半はスペインサッカーのお株を奪うかの素早い展開でとても楽しめた。京都に
ついては精度の面で、磐田については素早く攻め込まれた際のディフェンスの対応
面で、かつ双方とも後半とのペース配分で課題を抱えているように見えるが、改善
できるポイントなので、今後も期待できそうだ。
にしても、スタート時のグダグタの状態から、イグノ加入後2連勝とした磐田に見る
ように、最近よく言われる韓国人ストライカーと日本のパスサッカーの相性の良さは
一理あると思う。チームのアジア人枠をもう1人増やすと、我々はさらに
スペクタクルなサッカーを楽しめるかも(いつまでたっても日本人ストライカーが育成
されない等、問題はあるだろうけど)。
「涙がでます」
第33節のバルセロナは一転してアウェイでバレンシアと2-2の引き分け。連勝記録
は7で終わった。バレンシアのホーム、メスタージャのハイビジョン放送はいつ見ても
神々しい。サンチャゴ・ベルナベウが「壁」、カンプ・ノウを「歓」とすると、
メスタージャは「光」だ。複雑な展開ゆえ、試合のMOMはと聞かれると即答は難しい
が、放送としてのMOMは解説の安永さん。ちょうどスペインから取材帰国直後という
ことで、レアルマドリードのファンデ・ラモス監督が次節のクラシコにどのように臨む
か、という話題から入った放送はバレンシアがどのようにバルセロナの攻撃を防ぐかに
焦点をあて、事実ウナイ・エメリ監督によって事前に計算された全員守備から
カウンター、という戦術通りに試合が進む(まぁ、2年前までのバレンシアであれば
「らしい」展開だ、というだけかも知れないが)。比較的バルセロナ寄りの進行が多い
WOWOWだが、この試合の放送は完全にバレンシアのホームだった。前半24分に
イニエスタとメッシのワンツーによって芸術的なゴールを決められると、「ここまで
頑張ってもダメか」感を伝え、その後43分にマドゥーロ、45分にパブロ・
フェルナンデスの連続ゴールで逆転した際に安永さんが繰り返し漏らした言葉がそれ。
こちらまで泣きそうになった。テレビでのサッカー解説に与えらる行間には、感情
むき出し形と、冷静解説形があると思うが、戦術を芸術として表現できるスペースが
与えられるというのはさすが専門性の高いWOWOWならではというところだろう。
ちなみに、試合後のエメリ監督は「満足しているが、できれば3点目に向けて後半
もポゼッションを高めたかった」とコメントしている。残念ながら(?)、アンリを
温存し、イニエスタを左WF(前節はメッシに替わり右WFで大活躍)に置いた戦術が
機能していなかった前半から、アンリを投入し、イニエスタを後ろに下げて通常布陣に
戻した後半にバルセロナが息を吹き返したとも見て取れる。今シーズンのバルセロナは
やはり圧倒的に強いのだ。
追加として、放送のハーフタイム中の特集は2004年当時のメッシ(16才)と
ボージャン(13才)。カンテラ(下部組織)で修行中の2人の対談はとても貴重な
ものになると思うので、再放送等お見逃しなく。
2009年4月7日火曜日
下半身命!:今節のサッカーより
2週つづけて、厳密な意味で「今節」でないですがご容赦ください。
さて、3月28日のホームでのトルコ戦に続き、4月1日のアウェイでの同対戦にも
ロスタイムにて逆転ゴールで勝利したスペイン。これにて代表チームは11連勝、
31試合連続無敗となった。16世紀の大航海時代に準えた無敵艦隊という冠が以前は
少々重荷だったスペインも、その名に恥じない名実ともに世界一のチームとなったと
いえよう。
この連戦ではセスク・ファブレガスとイニエスタを怪我で欠いて臨んだ上、4月1日の
試合はビジャも外したスペイン。画面から精神力がもやもやと白煙立つような2008
EUROのミラクルを演じたそのまま、さらにチーム力での向上が見られるトルコの
素早いチェックに苦しみ、試合内容としては正直首をかしげた方も多かったのでは
ないでしょうか。それでも勝てたスペイン、どこまで勝ち進むのか、本当に楽しみ
です。
私なりの強さの分析を2つほど。
一つは、比較的独特な4-1-4-1のフォーメーションコンセプト(クワトロ・
フゴーネス)の継承。最近は露骨に攻撃型中盤が4人横にならぶ時間は少ないん
だけど、走力と体力とキック力に長けたアンカーとワントップの間で最大限の創造性を
委ねられて4人のミッドフィルダーが動き回るコンセプトは選手が入れ替わっても
ほとんどブレがない。まぁ、今回、リエラは「はまっていた」とはいえないから
言い過ぎかも知れないが、一度創造性が高いチームが完成すると、もともと型に
はまっていない分、引き出しが多くなり、それが試合の中で耐性につながっている
のかも。いや、もうちょっと整理が必要だな、この論点は。またいつか。
もう一つはスペイン選手の下半身の強さ。それも競り合いの中でのボールキープ、
といった類での比喩表現ではなくて、単純にバスケットボール、競輪やスケートの選手
かのように瞬発力と持久力を兼ね備えた太い下半身を持っている。同時期に北朝鮮
-韓国戦を見ただけに余計にそう感じるのかも知れないけど(テセは合格ですね)。
実は、国民の平均的な体型からするとスペインやメキシコあたりに日本代表躍進
への手がかりがあるかと以前から思っていたのだが、フェルナンド・トーレスや
セルヒオ・ラモスのあの大乃国のような体型(上下のバランスという点で)を
見るたびに根本的に育成段階で何かが違うことを思い知らされる。
一度、フィジカル担当の育成コーチをリーガでの指導経験者に頼んでみては
いかがでしょうか、協会殿。
さて、3月28日のホームでのトルコ戦に続き、4月1日のアウェイでの同対戦にも
ロスタイムにて逆転ゴールで勝利したスペイン。これにて代表チームは11連勝、
31試合連続無敗となった。16世紀の大航海時代に準えた無敵艦隊という冠が以前は
少々重荷だったスペインも、その名に恥じない名実ともに世界一のチームとなったと
いえよう。
この連戦ではセスク・ファブレガスとイニエスタを怪我で欠いて臨んだ上、4月1日の
試合はビジャも外したスペイン。画面から精神力がもやもやと白煙立つような2008
EUROのミラクルを演じたそのまま、さらにチーム力での向上が見られるトルコの
素早いチェックに苦しみ、試合内容としては正直首をかしげた方も多かったのでは
ないでしょうか。それでも勝てたスペイン、どこまで勝ち進むのか、本当に楽しみ
です。
私なりの強さの分析を2つほど。
一つは、比較的独特な4-1-4-1のフォーメーションコンセプト(クワトロ・
フゴーネス)の継承。最近は露骨に攻撃型中盤が4人横にならぶ時間は少ないん
だけど、走力と体力とキック力に長けたアンカーとワントップの間で最大限の創造性を
委ねられて4人のミッドフィルダーが動き回るコンセプトは選手が入れ替わっても
ほとんどブレがない。まぁ、今回、リエラは「はまっていた」とはいえないから
言い過ぎかも知れないが、一度創造性が高いチームが完成すると、もともと型に
はまっていない分、引き出しが多くなり、それが試合の中で耐性につながっている
のかも。いや、もうちょっと整理が必要だな、この論点は。またいつか。
もう一つはスペイン選手の下半身の強さ。それも競り合いの中でのボールキープ、
といった類での比喩表現ではなくて、単純にバスケットボール、競輪やスケートの選手
かのように瞬発力と持久力を兼ね備えた太い下半身を持っている。同時期に北朝鮮
-韓国戦を見ただけに余計にそう感じるのかも知れないけど(テセは合格ですね)。
実は、国民の平均的な体型からするとスペインやメキシコあたりに日本代表躍進
への手がかりがあるかと以前から思っていたのだが、フェルナンド・トーレスや
セルヒオ・ラモスのあの大乃国のような体型(上下のバランスという点で)を
見るたびに根本的に育成段階で何かが違うことを思い知らされる。
一度、フィジカル担当の育成コーチをリーガでの指導経験者に頼んでみては
いかがでしょうか、協会殿。
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